clap

*拍手お礼文*



「・・・・・・ねぇ、」

「ん・・・?」



困ったように、さ迷う視線。

サクラの言いたいことはわかってるのに気付かない振りをしている自分は、

我ながらイイ性格をしていると思う。



「近く、ない?」



そんなことわかってる。

俺の部屋で読書を楽しんでいるサクラに、わざと身体を寄せたんだからな。


「少し、離れ……」

「無理」


離れて、という言葉を遮って、サクラをさらに引き寄せる。

腕の中のサクラはうつむいているため顔は見えないが、きっと紅く染まっているんだろうな。



「……何笑ってんのよ、バカマル」


ついにやけていたらしく、下から不機嫌そうな声が聞こえてきた。

でも不機嫌なのはサクラが動揺している証拠だから、全然堪えない。



休日だからか下ろされている長くて綺麗な髪に手を伸ばせば、さらさらと指を滑る。

そのたびに微かな甘い香りがして、自分がどんどん欲張りになっていくのがわかる。


「ん―……シカマル、」


腕の中で少し身じろぎをして、見上げる潤んだ瞳とかち合う。

とりあえず頬を染めた愛しい彼女に、甘いキスでもおくるとするか。





休日ロマンス
(こんな幸せな休日、他にない!)


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