果てしなく続く真空の黒海に浮かぶのは、彼の瞳の色………。 俺はエクシアを駆使して、どうにかコロニーから脱出した。 最初はユニオンのイナクト数台が、エクシアを追跡していた。 だが、どうにか振り切れたようだ。 今のところ、追っ手はいない。 病院の屋上でロックオンを庇って受けた銃弾。 幸いかすっただけだったが、傷はそこそこ深いようだ。 俺はエクシアを一旦停止させた。 まず、ロックオンのカプセルに点滴パックをセットした。 今まで栄養価の低い点滴を最低限続けられてきたロックオンは、衰弱しきっている。 一刻も早く回復して欲しい………。 次いで、自分の肩の止血をした。 痛みで一瞬意識が遠のいたが、なんとか踏ん張った。 今、ここで俺がへばったら、ロックオンは誰が守るんだ。 しっかりしなければ。 キツく傷口を縛ったので、痛みはあまり感じなくなった。 これで、問題ない。 あとは、ロックオンを安全な治療環境に連れて行くだけだ。 この最新型治療用カプセルがあるので、たいていの場所で治療は可能だと思う。 だが、宇宙は何かと不便だ。 ユニオンは俺達を探しているだろうし。 俺は地球に降りることにした。 カプセルの対Gセンサーを稼働させ、気圧の調整をオートに切り替える。 「GNフィールド、機体全面に最大出力で展開。」 俺は彼と同じ翠碧を見下ろした。 「大気圏突破を開始する!」 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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