グリモア オブ アルビノ(小説館)

-Jihad of shebalier- 〜聖戦の英雄〜
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────プロローグ

タリスト歴2075年、グレヴィオール帝国とダルシア商国との間に激しい大戦が勃発した。
その引き金となったのは、第732回の世界会議にて両国が掲げた理想の食い違いによるもので、その後の公演を見ていた商国国民が帝国総帥「グレヴィオール=アルヴィス・セルジオ」に剣を向け、それを総帥が迎撃した結果『両国全国民の目前での公開虐殺だ』として、商国国民達が反乱を企てた事にあった。
勿論、アルヴィス総帥は「正当防衛の結果だ」と主張しているが、商国国民らはそれを認めなかった。
商国の国王「フィリオット・ダルシアン・ヴィスマルク」は若くして貿易市場の仕組みを築き上げ、各国との巨大な貿易ネットワークを設けた。やがて貿易によって栄えたダルシア商国は、他国の武具を輸入し、改良を重ねて独自の兵器を作り上げていた。
大して帝国は、昔ながらの強固な兵と武具を用いて商国の部隊を迎え撃った。
帝国に古くから伝わる独特の武器は異様なまでに協力であり、魔力を以て造られた刃は、いかなる装甲や戦車をも両断し、その装甲は大砲やミサイルを受けても傷一つ付ける事は適わなかった。
しかし、戦力的に危機的状況下に陥った商国は、自国の地下深くより太古の魔物を発掘し、実戦に導入した。
魔物は火を吹き、焔を巻き上げ、帝国の装甲を焼き、民家を焼き、国家を焼いた。

────そんな中、帝国の雪降る田舎町に一人の少年と女性がいた。
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